安心素材で簡単お風呂掃除!排水口や壁をピカピカにする方法
お風呂は一日の疲れを癒す場所ですが、湿気が多く、カビや水垢、ピンクぬめりといった汚れが発生しやすい場所でもあります。市販のお風呂用洗剤は強力な洗浄力を持つ反面、独特の刺激臭があったり、成分が気になったりすることもあるかと思います。特に小さなお子様や敏感肌の方がいらっしゃるご家庭では、使用する洗剤の安全性に配慮したいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは、重曹やクエン酸、過炭酸ナトリウムといった身近な自然素材を使った、安全で手軽なお風呂掃除の方法をご紹介します。これらの素材は環境への負荷が少なく、小さなお子様やペットがいるご家庭でも比較的安心してご使用いただけます。場所ごとの汚れに合わせた効果的な掃除術を取り入れて、快適で安心なバスタイムを保ちましょう。
お風呂掃除に活躍する安心素材
安全な手作りお風呂洗剤として主に以下の素材が役立ちます。それぞれの特徴を知って使い分けましょう。
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重曹:
- 弱アルカリ性で、油汚れや皮脂汚れ、石鹸カスなど酸性の汚れに効果的です。
- 研磨効果もあるため、軽いこすり洗いにも使えます。
- 消臭効果もあり、排水口の嫌な臭い対策にも有効です。
- 比較的粒子が細かく、水に溶けにくい性質があります。
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クエン酸:
- 酸性で、水垢や石鹸カス、尿石などアルカリ性の汚れに効果的です。
- 殺菌効果も期待できます。
- 水に溶けやすい性質があります。
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過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤):
- 弱アルカリ性で、酸素の泡の力で汚れを分解・漂白・除菌します。
- 特にカビやヌメリ、油汚れに効果的です。
- 洗濯槽クリーナーとしても使われますが、お風呂の様々な箇所の掃除にも応用できます。
場所別!安心素材で簡単お風呂掃除レシピ
これらの素材を組み合わせて、お風呂の気になる場所を効率的に掃除しましょう。どのレシピも特別な道具は不要で、ご家庭にあるもので簡単に始められます。
1. 排水口のピンクぬめり・ヌメリ取り
排水口のヌメリは、雑菌の繁殖によるものです。重曹と熱いお湯、または重曹とクエン酸の発泡作用で安全にきれいにできます。
用意するもの:
- 重曹: 大さじ3
- 熱いお湯(50℃程度): 200ml または クエン酸: 大さじ1
手順:
- 排水口の蓋を開け、見える範囲の髪の毛などのゴミを取り除きます。
- 排水口全体に重曹をたっぷりと振りかけます。
- A: 熱いお湯を使う場合 重曹を振りかけた上から、50℃程度の熱いお湯をゆっくりと回しかけます。シュワシュワと泡立ちながら汚れを浮かせてくれます。 B: クエン酸を使う場合 重曹の上からクエン酸を振りかけます。さらにその上からぬるま湯(または水)を少量かけると、シュワシュワと激しく発泡します。この泡がヌメリを分解します。 注意: クエン酸と塩素系漂白剤が混ざると有毒なガスが発生し危険です。絶対に同時に使用しないでください。
- そのまま30分〜1時間ほど放置します。
- 時間が経ったら、歯ブラシなどで軽くこすり洗いし、シャワーで洗い流せば完了です。
この方法は、市販の強力な洗剤を使わずに、簡単かつ安全に排水口のヌメリや臭いを軽減できます。定期的に行うことで、きれいな状態を保ちやすくなります。
2. 壁や床、お風呂のフタの黒カビ・ピンクぬめり
湿気が多い場所につきやすい黒カビやピンクぬめりには、過炭酸ナトリウムや重曹ペーストが有効です。
用意するもの:
- 過炭酸ナトリウム: 大さじ3
- ぬるま湯(40〜50℃): 1リットル
- または 重曹: 大さじ3
- 水: 大さじ1〜2
- キッチンペーパーやラップ(パックする場合)
手順:
A: 過炭酸ナトリウムスプレーでカビ予防・軽い汚れに
- スプレーボトルにぬるま湯(40〜50℃)1リットルを入れ、過炭酸ナトリウム大さじ3を加えて溶かします。
- カビやピンクぬめりが気になる箇所にスプレーします。
- 5〜10分程度置いてからスポンジなどで洗い流します。 注意: 過炭酸ナトリウムは完全に溶けにくい性質があります。使用前によく振るか、溶け残りが気になる場合は別の容器でよく溶かしてからスプレーボトルに移してください。また、酸素ガスを発生させるため、密閉容器には入れないでください。使い切りがおすすめです。
B: 過炭酸ナトリウムパックでガンコなカビに
- 大きめの容器に過炭酸ナトリウム適量とぬるま湯を加え、ペースト状に溶かします。(目安:過炭酸ナトリウム大さじ2に対しぬるま湯大さじ1程度)
- カビの上に乗せるように塗り広げます。
- キッチンペーパーで覆い、さらにその上からラップをして乾燥を防ぎます。
- 30分〜数時間(汚れに応じて)放置します。
- パックを取り除き、スポンジやブラシで軽くこすり、シャワーで洗い流します。
C: 重曹ペーストで軽いピンクぬめりに
- 重曹大さじ3に水大さじ1〜2を加えて混ぜ、ペースト状にします。
- ピンクぬめりの上に塗り広げます。
- 10〜15分置いてから、スポンジでこすり洗いし、シャワーで洗い流します。
これらの方法は、塩素系漂白剤のような刺激臭がなく、穏やかに汚れに作用するため、換気に気を配りつつも比較的安全に掃除できます。
3. 鏡や蛇口、シャワーヘッドの水垢
白いウロコ状の水垢は水道水に含まれるミネラル分が固まったもので、アルカリ性の汚れです。酸性のクエン酸が効果的です。
用意するもの:
- クエン酸: 小さじ1
- 水: 200ml
- スプレーボトル
- キッチンペーパー、ラップ(パックする場合)
手順:
- スプレーボトルに水200mlを入れ、クエン酸小さじ1を加えてよく振って溶かします。(これをクエン酸水スプレーと呼びます)
- 水垢が気になる鏡や蛇口にクエン酸水スプレーを吹きかけます。
- 軽い水垢であれば、数分置いてからスポンジやマイクロファイバークロスで拭き取るだけで綺麗になります。
- ガンコな水垢には、クエン酸水スプレーを吹きかけた上からキッチンペーパーを貼り付け、さらにラップで覆ってパックします。
- 30分〜数時間(水垢の程度に応じて)放置します。
- パックを取り除き、スポンジでこすり洗いし、シャワーで洗い流すか、濡らした布で拭き取ります。
クエン酸は食品にも使われる成分であり、安心して使えるのが大きなメリットです。酸性なので、アルカリ性の重曹やセスキ炭酸ソーダとは混ぜないように注意しましょう。
4. 浴槽の日常的な掃除
浴槽の汚れは主に皮脂や石鹸カスです。これらは酸性の汚れなので、弱アルカリ性の重曹やセスキ炭酸ソーダが適しています。
用意するもの:
- 重曹 または セスキ炭酸ソーダ: 大さじ2〜3
- スポンジ
手順:
- 浴槽を軽く濡らします。
- 重曹またはセスキ炭酸ソーダをスポンジに直接つけるか、浴槽全体に軽く振りかけます。
- そのままスポンジで浴槽全体をこすり洗いします。重曹には研磨効果があるので、軽い湯垢やザラつきも一緒に落とせます。セスキ炭酸ソーダは重曹より水に溶けやすく洗浄力もやや高めです。
- シャワーで洗剤分をしっかりと洗い流せば完了です。
毎日の掃除に市販の合成洗剤ではなく、これらの自然素材を使うことで、浴槽に洗剤成分が残る心配を減らし、肌への負担も軽減できます。
まとめ:安心素材で清潔・快適なバスルームを
ご紹介した手作りのお風呂掃除レシピは、どれも身近な素材で簡単に作れて、市販の洗剤に比べて成分がシンプルで分かりやすいのが特徴です。小さなお子様や敏感肌の方、ペットと暮らすご家庭でも、比較的安心して取り入れやすい方法と言えます。
安全性だけでなく、これらの素材は環境への負荷が少ないというメリットもあります。また、必要な時に必要な分だけ作ったり、単体の素材を購入して用途に合わせて使い分けたりすることで、プラスチックごみの削減やコストの節約にも繋がります。
手間がかかるのでは、と思われるかもしれませんが、実は特別な工程はほとんどなく、いつもの掃除に取り入れるだけで、成分への安心感を得られるだけでなく、環境にも優しい暮らしを無理なく実践することができます。
ぜひ、ご家庭のお風呂掃除に安心な自然素材を取り入れてみてください。ピカピカになったお風呂で、家族みんなが笑顔になれる、安全で快適なバスタイムをお過ごしいただければ幸いです。